インターネットにおける実名制論争におけるすれ違い

定期的に盛り上がる例の件について

数年ないし数カ月毎に盛り上がるこの話題、いつも実名派の人とハンドルネーム派の人が大喧嘩していて、不思議だなぁと思っています。
実名派の人は「誰が言ったのか」を強く加味して発言を評価していて、一方でハンドルネーム派の人は「誰が言ったかより何て言ってるか」を重視して発言を評価しているので、その差分ですれ違っている感があります。まぁなんというか発言をどう評価するかなんていうのは個人個人の価値観ですし、各自好きなようにすればいいんじゃないかなぁと思うのですが。

一方で議論のための議論というか、特定のケースについてDISりたいために抽象度の高い話になって空中でこじれてる感があって、そこはめんどくさいなぁ、と思っています。
例を一つあげてみます。

ハンドルネームのTwitterアカウントで、何か雰囲気的に業界人っぽいというかベテランっぽい感じなんだけど正体不明の方の発言をどう評価すべきか。

見出しのとおりなのですが。
Twitterを追っていると、何かそれっぽい業界ベテラン匿名アカ、みたいなのを良く見かけます。で、若手の不用意な発言を批判していたりして。
それも、理屈でねじ伏せるというよりは「そりゃあ無いっしょ常識的に考えて」といった雰囲気に感じられる発言をよく見かけます。

よくそういう方と、実名の若手が喧嘩しているのを見ると、これはどう評価するべきなのかと迷います。
なんとなく若手を叩きたい人の「無いっしょJK」と、情勢をきちんと見て過去の経験に照らし合わせた上での「無いっしょJK」は、同じ発言でも同じように扱うのは望ましくない。発言の根拠が違いすぎて。
一方で、実名じゃないアカウントの発言が本当に後者であることは分かりにくいです。リアル社会で立ち位置がある人ほどネットで簡単に素性を明かすわけにいかないですから。実力者のお忍びアカウントの信頼性を誰かがうまいこと担保してくれればいいんですけど。「誰とは言えないけれど、某広告業界大手15年目のベテランですよ」みたいに。

その結果、こんなのを良く見かけます。
・実名派が、何となく叩きたい人とお忍びアカウントをまとめて「軽薄な批判!」と切り捨てる
・経験に照らし合わせた上で「無いっしょ」って思っていたハンドルネーム派をムカっとさせてしまう
・「実名ガー」「匿名デモー」と喧嘩になる。

なんというか、喧嘩腰でしゃべるの辞めたらいいのに

と思います。事実関係の違いを指摘するならともかく、考え方によって判断が変わる事案について、「無いだろ馬鹿が」みたいなテンションで叩いたり、そういう発言を切り捨てたり、そういうすれ違いによる喧嘩ばかりで悲しくなります。

「違うと思う」
「なるほどそういう意見もあるんですね同意しませんが」
でいいんじゃないかなぁと。

というか

そうでもないと最近のインターネット、実名でオピニオン言うの面倒くさすぎるんですよね。
よく分からない拒否反応と、お忍び実力者の含蓄に富んだ批判とを区別するの、難しすぎますし。
とはいえよく分からない、荒い言葉での拒否反応を見て冷静に「そういう意見もあるのかー」と受け止められるほどメンタル強くないですし。
ハンドルネームで活動しても、リアルで名を上げたくて書いている以上、正直あんまりメリットないですし。

結論

しょーもない喧嘩はやめましょーよ、ってはなし。